Reasoning Web

コンテンツ:

  1. Reasoning Webとはbasic
  2. 画面の表示方法basic
  3. Link Viewの使いかたbasic
  4. Desktop Viewbasic

basicは初心者も必ず読むべき項目を、advancedはアドバンスドな項目を表す。

Reasoning Webとは

Reasoning Webは、文献学研究において、ある解釈や読み方がどのように導出されたのかなどを説明するときなどに、その根拠となる要素とその間の関連を把握するためのツールです。 SMART-GSではリンクの機構は、この Reasoning Web の機能として位置づけられています。現在のものは、α版以前というレベルですが、将来的には、特にSMART-GSがネットに対応した後には、SMART-GS/HCPの中心的機能になるはずのものです。

現在のものはα版以前と書きましたが、それでも二つあるViewの内、Link View は一部の研究ですでに実用的に使われています。また、ワークベンチのところで説明したゾンビを自分で削除するときには、この Reasoning Web を使って行なうことになります。現在のものは機能が少なく原始的であるだけに使いかたを覚えるのも簡単ですから初心者の人も操作法はマスターしておいてください。

画面の表示方法と説明

まず、Reasoning Webを表示します。画面上のツールバーの「RW」と書かれたボタンを押すとReasoning Webが表示されます。 (メニューバーの「RW」→「Open reasoning web」、あるいは、ショートカット Crtl+R でも表示されます。)

すると、次のような画面が表示されます。

これはReasoning Web にある二つのビューのうち、ConnectionView あるは Link View と呼ばれるものです。以下、Link Viewの操作方法と実用例を説明します。

Link View の使いかた

Markups というタイトルの左のペイン(区画)は、すべてのマークアップをリストアップしたものです。そして、右の図の小さな正方形の一つ一つが、このリストに載っているマークアップを表しています。

この小正方形はドラッグして自由に位置を変えることができます。

また、リストの項目や、正方形を、マウス・クリックで選ぶと次の図のように、選ばれたものが強調されて、リストのどの項目が正方形のどれに対応するかを双方向で知ることができます。

この例では、左に西暦の座標軸のようなものがでていますが、これはLinViewの一番上にある長い名前のボタン Link View Background Setting で設定できる背景画像が表示されているものです。このボタンで出てくるメニューでは、背景のVisibilityも設定できます。Visibilityとは背景の濃さを示す数値で背景のせいで正方形が見え難いときなどに使います。また、この背景画像は、Preference の RW Background File という項目で設定しておくことができます。

リンクの除去と情報表示

また、正方形を左クリックすると、そのマークアップが開きます。また、右クリックをすると名前(正方形の右に出ている文字列)を変更することができます。そして、リンクを左クックすると、このリンクのローカルビューが表示されます。リンクを右クリックすると、次の様にメニューがでますが、Show は左クリックと同じリンクのローカルビューの表示で、Delete は、このリンクの削除を行ないます。リンクを消す方法は、SMART-GSが自動的に行なう場合を除くと、これが、現在、唯一の方法です。

Link View の実用例

Link View には様々な使いかたが考えられますが、ここでは実際に歴史研究で使われた、一つのの使い方を示し、ユーザが使いかたを工夫するヒントとしたいと思います。

イメージ・ドキュメントのマークアップは史料の特定部分を指定しますが、それについて何かを歴史学的に語るのはテキストに書かれて文章になります。つまり、イメージのマークアップが目的語(場合によっては主語)となり、テキストが、それについて何かを語るという形式で、史料についての考察がSMART-GSの中で記述されているわけです(そして、それがgsxファイルに記録される)。そして、イメージのマークアップ部分についてテキストの中で語るときには、テキスト中に、「この部分」などと書いて、それをマークアップし、そのマークアップから該当するイメージにリンクを貼っておくのが良くある使いかたです。たとえば、次の大きな図は 2007年ころの古いSMART-GSを使い、林晋が、そのヒルベルト研究において得た知見を記述した時のLink View の図ですが、番号1の矢印で示している青いマークアップの部分がドイツ語で allgemeine Nötherian Theorem と書かれていますが、これに番号2のS.42というテキストのマークアップからリンクが張られおり、そして、それについての考察がユーザーズノートに書かれています(A note refering the "allgemeine Noetherian Theorem...という部分)。そして、番号3の矢印つき線分が、この番号2のマークアップをソースとする番号1のマークアップをターゲットとするリンクです。

 この図では左と右に縦軸が2本あり、左の縦軸には 1, 10, 20 のような Page数がふられ、右には1885, 1886のような西暦がふられています。

これはドイツの数学者ダーフィット・ヒルベルトの数学手帳の各項目の書き込み年代を同定する研究の結果を表しており、そのために左の軸には考察の対象となっている画像部分を表すマークアップ(番号1のレクトアングル)が、それが含まれている画像のページ番号の位置に置かれ、一方で、それについて語る番号3のリンクを含むテキストは同定結果である1889年の中ごろの位置に置かれています。他のリンクも同様の配置になっていますので、左軸上に置かれたイメージのリンク元を右軸に見れば、その記述時期の同定結果が視覚的にわかるようになっているのです。もし、リンクがクロスしている場合は、同定結果に矛盾があることになります。この図では、一つ他にクロスするリンクがありますが、これは記述時期をとりわけ慎重により遅い方向に同定した結果を表しているためで、この場合のリンクのクロスは矛盾ではなく、1891と1892の間におかれた同定が、2年ほども慎重に見積もられていることを表すものです。

研究対象の史料ごとに、また、研究の目的ごとにバックグランウンドを工夫して描き、マークアップに対応する正方形をその上に配置すれば、この例の様に研究結果をわかりやすくビジュアルに示すことができるのです(ちなみに、この例の背景は PowerPoint で描かれました)。

リンクの表示位置

現在の Link View は大変原始的で簡単な仕組みであり、すべてのリンクは必ず Link View に表示されます。つまり、リンクが作られると、必ず、その両端のマークアップが Markups リストに登録され、それを表す正方形が右の区画に表示されるのです。そして、その時のマークアップ表示位置は、一箇所に固定になっています。ですから、リンクを沢山作った後、始めて Link Viewを開くと、次の図のようにすべてのマークアップが一箇所に固まった状態になっています。

Link View を有効に使う場合は、これを次の図のようにマークアップの正方形をドラッグして「ほぐして」いく必要があります。

これは不便なのですが、使いやすい自動配置の方法が、まだ分かっていないので、この様になっています。おそらく、使いやすい自動配置は研究によって異なるはずであり、目的にあわせた自動配置の方式を複数用意すべきだろうと考えています。ユーザの方から、自分の、これこれという研究目的のために、このような Link View の自動配置が欲しいという機能リクエストがあれば、それを元に Link View を進化させることができるので、こういうものが、こういう目的のために欲しいという方は、SMART-GS の開発サイト http://sourceforge.jp/projects/smart-gs/で、このヘルプhttp://sourceforge.jp/docs/ヘルプ/チケットを参考にして、「機能リクエスト」のチケットを投稿してください。良いリクエストには極力答えるようにします。

投稿の際は、自分がどういう分野のどういう研究をしている研究者で、どういう研究目的のために、そういう機能が欲しいかを必ず書いてください。そうでないと、本当に必要な機能かどうか、どのように作って良いかがわかりませんから。また、必ず連絡できるメールアドレスも記入してください。要望の詳細を聞くために連絡することがありますので。

Desktop View

Reasoning Web には Link View の他にもう一つ Desktop View というものがあります。これはLink View の上部にある Desktop View ボタンを押すと開きます。Desktop View は Link View 以上に未完成なものなので、実際に使うことはまずありませんが、作業中の状態を整理して保存し、作業を再開したときに、再び使えるようにすることを目的としており、Link View 同様、将来的には重要な役割を果たす様に拡充が行なわれる予定です。しかし、今のところ使える機能は、イメージサーチ/テキストサーチの章サーチ結果の管理で説明したバケットサーチのバケットウインドウの保存だけですので、使いかたは、そちらを参照してください。

このイメージサーチ/テキストサーチの章サーチ結果の管理で説明した機能以外に Desktop View が持つ機能としては、以下の図の Show Element, Show Memo, Delete Selections, Connection View という四つのボタンの機能だけです。

Show Element は、左の Elements リストで選択されたElementを表示します。それがフォルダならば現在のフォルダがそのフォルダとなり、それがバケットならばバケットが表示されます(つまり、バケットのアイコンをダブルクリックしたのと同じとなる)。

Show Memo は、選択されたElementについているメモを開くために使います。これはElementについての覚書を書くために使います。

Delete Selectionsは Elements リストで選択したものを削除するためにつかいます。

Connection View はビューを Connection View に切り替えます。


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